近年小筆や筆ペンなどの毛筆はおろか手書きのペン字を書く機会はめっきりへりましたが、会社で同僚に伝言を残す際の手書きのメモやお土産に添えられた一言など、まだまだ手書きの文字の方が便利だったり、心が伝わったりする機会はあります。そんなとき達筆な人の字をみると、どういう方法で上達したのか知りたくなります。または書道教室や習字教室、ペン字教室に通おうかと検討されている方もいらっしゃるでしょう。字がうまくなる方法は、まずきれいな字の手本をよく見てその特徴をとらえてまねることからはじまります。そして自分なりに美文字のコツを理解することが大切です。ここではボールペンなどで美文字になる方法を解説します。
ペン字練習のコツ
上達する一番のコツはきれいな美文字の手本を見て、その特徴を理解することです。
人はそれぞれ脳内に自分の字の形のイメージを持っています。字を書くときはそのイメージにしたがって形をつくっています。その自分の文字の脳内イメージを美文字のイメージへと上書きすることで美文字が書けるようになります。
書店に並んでいる美文字本を開くとどの本も、手本があり、形の取り方の説明があり、なぞり書きの行があり、空欄の行があるという構成になっています。これは、美しい手本を観察し、どういうバランスの取り方出てきているか理解し、実際なぞることで自分の脳内イメージとの違いを理解し、修正して、実際に上書きされたイメージで書いてみるという美文字への近道の方法でできています。この流れを効率よく繰り返すことで比較的早くペン字が上達します。自分の脳内イメージと美文字イメージのちがいを認識することが肝になるのでこの流れを何度も反復すると効果が上がります。
ペンの持ち方について
ボールペン、サインペンで書く場合、ペンは親指、人差し指、中指で軽くつまむように持ちます。持つ位置は、最近のボールペンであれば、ちょうどグリップがくびれているあたりです。力を入れたり、強く握りこんで親指が人差し指の上に来てしまうと柔軟性がなくなるだけでなくすぐに書くのに疲れてしまいます。人差し指はペンのガイドとなるので動きを封じないようにします。掌は卵をもつようにふわっとさせます。ペン字軸は人差し指の第2関節第3関節の間あたりで支え、人差し指はペンの軸に沿わせます。手首の右側を机につけて3本の指でコントロールします。コントロールの仕方は、お箸を持った時の下側の箸を抜いた状態に似ています。
自分なりの持ち方をしていた人は持ち方を変えるときれいに書ける気がしなくなるかもしれませんがすぐに慣れ、書くとき手が疲れなくなります。
ペン字の練習をしてもなかなか上達しない方へ
正しいペンの持ち方を身につければ、半分美文字に近づいたようなものです。あとは気に入った字の手本のペン字練習帳を購入して、反復練習を繰り返すのみです。何かモチベーションがあると続きやすくなります。
ただペンの持ち方も直して、美文字本を買って練習しても、その時は上達してもすぐに自分の字に戻ってしまったり、そもそも全然上達しないという方もけっこういらっしゃるかと思います。それは、ペン字練習のコツで説明した、自分の脳内文字と美文字のちがいを理解することがむずかしいからです。理解したつもりでも、自分の字の特徴を客観的に見るのはなかなかむずかしいものです。そんなときはペン字美文字教室に通って先生に指摘してもらうと効果的です。どこをどう気をつければいいか的確に教えてもらえます。あとは指摘を受けた個所を気をつけながら普段も美文字イメージを頭に浮かべて字を書く練習を続けます。
まとめ
まずは握りすぎている人は持ち方を確認し、ペン字練習する際は、きれいな文字をよく見て特徴を理解することが大切です。その時に有効なのはなぞり書きですが、ただなぞるだけではなく、自分の字とどこが違うのか考えることが重要です。ただしなかなか自分ではそれに気づくことはむずかしいことが多々あります。そんなときはペン字美文字教室に通って先生のサポートを受けて、自分の癖のついた脳内文字を美文字に上書きしてゆきます。すると少しずつ美文字になってゆくはずです。
東京・新宿駅近くのペン字美文字書道教室では個人にあったオーダーメイドの指導をおこなっていますのでご興味があれば一度体験レッスンにお越しください。
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